辺野古・高江の会としま

東京豊島区から沖縄の辺野古・高江をつなぐブログです

「怪獣使いと少年 〜ウルトラマンの作家たち」

 9月2日「OKINAWA1965」池袋イケビズで上映会準備大詰め、

これまで映画上映後の舞台挨拶で監督・撮影制作の若い都鳥兄弟が映像作品を撮る原体験と沖縄に関心を持つキッカケとして語っている、ウルトラシリーズ初期の大切な沖縄出身の脚本家ふたり金城哲夫上原正三氏について、多くの記載があり読み返しておくべき書籍について紹介。

 

怪獣使いと少年ウルトラマンの作家たち 増補新装版

怪獣使いと少年ウルトラマンの作家たち 増補新装版

 

日本社会に生きる琉球人として理不尽な立場や無理解な軋みを、上原さんは当事者として今もインタビューなどで発信し続けられている。作家大江健三郎の批評「破壊者ウルトラマン」はじめヒーロー作品の絶大な存在は時としてウルトラマン在日米軍説など揶揄されたりもする、今聞くと9割は知識人やサブカル言論の無責任で突き放した冷笑なのかと思う。ただ、守ってくれる外国の基地って何なのと真面目に問い直すフックとしては大切かと。

 

ウルトラマンジャミラ登場回の脚本家、作品群からは心底アナーキストとも思える佐々木守植木等の人気映画無責任シリーズで「日本一の裏切り男」行き当たりばったりで最後に米国言いなりの国会議員にまでのし上がり文字通り国を売り飛ばすという展開は、世紀を跨いで観客を嘲笑っている凄みも感じる。

特撮テレビ作品のアイアンキングの敵の設定も捻っている。

 

切通氏のエース以降の作品内容を詰めた続編「怪獣少年の復讐」でも冒頭に言及が多い市川森一は特撮に限らず人気ドラマの脚本家、幼少時代から家族への抑圧された記憶と、キリスト教徒という観念が物語を綴っている。

 

若くして亡くなられた金城哲夫の作品として特に有名なのはウルトラセブン「ノンマルトの使者」人類の海底開発に抵抗する海底人ルンマルトが実は原地球人だったという設定で、侵略者はどちらなのかという問い。戦わない民族としてノン・マルトとネーミングしたというのが定説のようで、個人的には戦前に日本人乗客だけが亡くなった「ノルマントン号事件」が何重にもテーマが被っている気がする。敗戦濃厚の時期に映画化もされているし。

ノルマントン号事件 - Wikipedia

私が知らないだけで特撮マニアの間では解決済みなのかも。

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なぜこのタイミングでブログに・・・、テレビ神奈川で本のタイトルにもなっている帰ってきたウルトラマンの衝撃回「怪獣使いと少年」が26日22時放送されるとツイッターで知ったので。しかも脚本の上原さんがモチーフにしている大正末9月1日の関東大震災から関東の広い地域で最初は官製デマから「朝鮮人が毒を井戸に」流言飛語を信じた多くの日本人が刃物や棒などで武装して人間狩りを行った。これは加藤直樹さんの否定論検証ブログから生まれた著作で、再びヘイトをカジュアルな娯楽にしているこの社会の危うさが立ち上がっている。

 

九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響

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